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動画制作クリエイティブブリーフとは?動画・記事LPの依頼書に書く項目と記入例
株式会社Sunday Park / 実務ガイド
クリエイティブブリーフは、誰のどんな認識を変え、そのために何を伝えるかを共有する資料です。まず戦略の筋をそろえ、次に本数・予算・承認などの制作条件を付けます。この記事では、調査事実とインサイトの区別から、同じ商品の動画広告・記事LPへの展開まで、完成記入例と空欄テンプレートで整理します。


CONTENTS / この記事で分かること
記事の全体像を図で確認する
戦略の共有と、制作依頼の条件を2層に分ける
ブリーフの中心は「何を作るか」の手前にある判断です。見る人の現状、変えたい認識、そこへつなぐ提案と根拠を共有します。尺や納品形式だけを埋めても、なぜその表現を選ぶかは決まりません。
| 層 | 決めること | 完成したかの確認 |
|---|---|---|
| 戦略 | 誰に/いまどう思われているか/何を伝え、どう変えたいか/信じられる理由 | 制作案が複数あっても、目的に合う理由を説明できる |
| 制作条件 | 本数・尺・画角/素材/利用先/予算/納期・承認者 | 見積もりと工程を同じ前提で比べられる |
台本は場面や台詞を、記事LPの構成案は情報の順番を具体化するものです。ブリーフで全カットを固定する必要はありません。商品事実や利用条件は守りつつ、演出・語り口・見せ方は提案の余地を残します。宣伝会議の解説も、各項目が戦略としてつながることと、作り手の発想を支える役割を論じています。
たとえば「親しみやすく」だけでは判断が割れます。「初めて知る人が、自分の机に収まるか確認できること。外寸と使う動作を実物で見せる」とすれば、どの案にも必要な情報が決まります。参考素材には、採用したい部分と変えたい部分を添えましょう。
調査事実からインサイト・提案・根拠をつなぐ完成例
調査事実は観察・発言・データとして確認した内容、インサイトはそこから考える動機や迷いの解釈です。「動画に操作が写っていない」は観察、「使い方が分からず購入を迷う」は解釈の候補です。推測を顧客の本音として断定しません。
架空の設定:美容液「Serum A」、30mL、単品3,300円(税込)、ポンプ式容器。自宅の洗面台で、容器と使い方を確かめて選びたい人を想定します。商品名・仕様・価格・場面は説明用で、実在商品の効能、検証結果、顧客レビューを示しません。送料や購入条件は実制作時に商品ページと照合します。
| 項目 | 記入例 | 次へつながる理由 |
|---|---|---|
| 観察として置く仮設定 | 通販でラベル写真は見たが、容器を手に持った大きさやポンプ操作は分からない | これは練習用の仮設定。調査済み事実とは書かない |
| いまの認識の仮説 | 「写真だけでは、使うときの操作が想像しにくい」 | 購入前に何を確認したいかを調査する |
| インサイト仮説 | 成分や価格だけでなく、日常で扱う形も確かめて選びたい | 肌への効果や顧客の感想を補作しない |
| 変えたい認識 | 「容器と使い方を確かめて検討できる」 | 期待を効能保証へ広げない |
| 商品からの提案 | 30mLのポンプ式容器を、持った画と操作で示す | 主張を一つに絞り、使用方法・販売条件は案内先へ |
| 信じられる理由/RTB | 架空仕様:30mL、ポンプ式。現物のラベルと連続した操作映像 | 実制作では商品資料・現物と照合した部分だけ採用 |
| 次の行動・確認方法 | 商品ページで容量・使い方・購入条件を確認。試写で何を確認する動画か言い直してもらう | 理解の点検と売上・CPAの実測を区別する |
判断の一文は「容器と使い方を確かめたい人へ、現物の保持と操作を見せ、容量・使い方・購入条件を確認してもらう」。この役割から冒頭と必要カットを決めます。
仮説を調査へ戻す質問
- 最近美容液を検討したとき、何を見て、どの情報が足りなかったかを順に聞く
- 容器を確認したい理由を聞く。扱い方、置く場所、残量の見え方などを決めつけない
- 購入を見送った理由を聞く。価格や成分が中心なら、容器だけを主役にする方針を見直す
回答していない人の感想は作らず、仮説・未確認・採用済み、確認担当と期限を分けます。
制作条件を詰める共通項目と、記入用テンプレート
戦略の一文を決めたら、次の表で制作条件を詰めます。空欄テンプレートには前節の戦略項目も含めています。
| 項目 | 記入欄 | 確認の観点 |
|---|---|---|
| 案件・版 | [案件名/更新日/版番号] | どれが現行版か |
| 目的 | [今回変えたい状態を1文で] | 認知、理解、行動の主目的 |
| 対象者 | [場面/悩み/いま知っていること] | 対象外の人も必要なら明記 |
| 主メッセージ | [最も覚えてほしいことを1つ] | 補足情報と優先順位を分ける |
| 根拠 | [仕様書、調査、確認済み資料と該当箇所] | 担当者と確認状況 |
| 次の行動 | [CTA/遷移先/到達後の行動] | 遷移先の説明と一致するか |
| レイアウト | [見出し・使用場面・条件・CTAの順序] | 主メッセージをどの順に理解してもらうか |
| トンマナ | [印象/色・文字・写真の扱い] | 何を伝えるかという訴求とは別に記す |
| 参考・変更範囲 | [参考の使う点/変える点/固定条件/変更可] | 同じ見た目を再現する依頼になっていないか |
| 納品・素材 | [本数、尺、画角、ファイル/提供素材] | 撮影・制作が必要な不足分 |
| 利用・予算 | [媒体、期間、地域/税区分を含む上限] | 出演・音源等の使用許諾 |
| 進行・承認 | [初稿日、承認日、公開日/承認者] | 確認の順番と修正の窓口 |
「売上を伸ばす」という目的しか決まっていない場合は、その手前の障壁を聞きます。知られていないのか、使い方が伝わっていないのか、条件を理解してもらえていないのか。ブリーフには、確かな事実と担当者の仮説を分けて書きましょう。
戦略と制作条件を分けるクリエイティブブリーフをダウンロードする(記入用HTML)
この記入用HTMLは本記事用の資料です。従来の「インハウス運用スターターキット」とは別のファイルなので、既存のExcelや送付サービスの収録内容を前提にせず利用できます。
動画広告の完成記入例:架空の美容液を紹介する
前節の仮説を動画の依頼条件へ具体化します。以下の尺・本数・予算・回数は架空案件の希望で、Sunday Parkの料金プランや契約条件ではありません。
- 目的・対象者
- 美容液の容器や操作を確かめたい人へ、現物の形と手順を示し商品ページへ案内する。効能の実証を求める企画とは分ける
- 主メッセージ・根拠
- 30mLのポンプ式容器を、保持と操作で見せる。仕様資料、商品ラベル、使用方法を照合する
- 納品
- 縦型約20秒。共通本編に冒頭2種を付けた完成2本。字幕と音声あり
- 利用
- 自社SNS広告と商品ページ、日本向け、配信開始から6か月を希望。出演者・音源の条件は見積もりで確認
- 予算・分担
- 架空の希望上限は制作関連30万円税抜、広告費別。商品・仕様資料・ロゴは支給。撮影と編集は制作側へ相談する
- 進行・承認
- 第1週に台本、第2週撮影、第3週初稿、第4週納品を希望する架空計画。商品担当が仕様と使用方法、広告担当が訴求、責任者が全体を承認する
- 修正・窓口
- 広告担当が戻しを集約。台本1回、初稿後2回の確認を希望する仮設定。撮影後の企画変更や再撮影は別途協議
| 区間の目安 | 映像 | 文字・音声 | 確認事項 |
|---|---|---|---|
| 0〜3秒:A | 商品名が読める容器と手 | 容器と使い方、見てみませんか | 効果や実際の購入者の感想を示さない |
| 0〜3秒:B | ポンプから出す手元 | 手元で、操作を確認 | 3秒以降はAと共通 |
| 3〜11秒 | 容器の保持→ポンプ操作 | Serum A、30mLのポンプ式 | 使用量・回数は実商品説明へ照合 |
| 11〜16秒 | 商品名・容量・架空価格の表示 | 30mL・単品3,300円(税込) | 架空の条件。実制作で価格・送料等を確認 |
| 16〜20秒 | 商品と案内先 | 容量・使い方・購入条件を見る | 案内先に同じ情報があること |
秒数は仮ナレーションと動作を測って調整します。出演者は操作を実演し、未経験の感想や肌の変化を語りません。広告表示、注記、媒体の入稿条件は別に検品します。
ブリーフの方針を映像の順序へ落とすには、ショート動画の構成と絵コンテで冒頭・説明・CTAを具体的なカットにします。
記事LPの完成記入例:同じ美容液の確認ポイントを説明する
同じ美容液でも、記事LPは読者が比較・判断するための情報を広げます。実LPの冒頭では、まず「誰が何を確かめるために読むか」と、広告から引き継ぐ疑問を確認します。商品名の配置だけで構成全体を評価しません。
- 目的・主メッセージ
- 容器と使用方法を理解し、購入前に確かめる条件を選べるようにする。効能保証は加えない
- CTA・遷移先
- 容量・使い方・購入条件を確認する。価格・送料・返品条件は遷移先の現行表示と整合
- 納品・素材
- スマートフォン中心の記事LP1ページ。構成・原稿・デザイン・実装の分担を確認。保持写真、操作動画、ラベルの読める写真を使用
- 予算・進行
- 架空の希望上限70万円税抜、広告費別。着手5週間後を希望し、各工程の承認日を合意する。記事LPの自社料金ではなく、撮影の重複計上を確認するための仮条件
- 訴求・レイアウト・トンマナ
- 訴求は「容器と使い方も確認して選ぶ」。読順は対象と疑問→保持・操作→容量と販売条件→CTA。清潔感のある背景と読みやすい文字で伝え、画像から肌の効果を約束しない
- 参考と変更範囲
- 採用するのは商品名が読める保持と、接点が分かる操作の構図。正式商品名、容量、使用方法、条件は固定。背景や写真の切り取りは変更可。ただしラベルや操作が隠れた案は戻す
- 確認者
- 商品担当が仕様、広告担当が導線、責任者が表示全体を確認。承認後の大きな変更は再協議し、公開前にリンクと計測を検品する
| エリア | 原稿・情報の指示 | 素材・確認の指示 |
|---|---|---|
| 冒頭 | 見出し案「美容液を選ぶ前に、容器と使い方も確認しませんか」 | 対象と目的が分かる商品保持の画。広告主体を明示 |
| 状況整理 | 購入前に知りたいことを、容量・操作・購入条件へ整理 | 回答を医学的な肌診断や効果予測にしない |
| 選び方 | ラベルの容量、容器の操作、使用上の注意を読む順にする | 現物と仕様資料。動画がなくても要点が分かる本文 |
| 商品紹介 | 架空の30mL・ポンプ式という設定を各確認点へ対応 | 実制作では表示根拠を商品担当が確認。口コミは捏造しない |
| 購入前の確認 | 価格・送料・返品条件などを確認する | 現行商品ページと一致させる |
| CTA | 容量・使い方・購入条件を確認する | 正しいページへ進めるか検証 |
確認できる顧客レビューがなければ、口コミ欄を埋めるために作りません。使用方法、仕様、注意事項のように確認可能な情報へ置き換えます。
この依頼書を実際の構成・原稿へ進める手順は、記事LPの作り方で確認できます。今回の美容液例も、広告から引き継ぐ疑問と各エリアの役割を対応させてから原稿にします。
WORK & INSIGHT
制作物を見ながら、依頼書に必要な情報を逆算する。
完成した縦型広告の冒頭から、必要な人物素材、商品情報、文字の役割を分けてみてください。事例ページでは記事LPと撮影素材も見られるため、同じ商品を複数の形式へ展開する依頼範囲を考えられます。
株式会社ユーグレナ様
CONC リンクルインジェクション
広告運用と、記事LP・モデル撮影・動画制作を支援。制作物をまとめて確認できる支援事例です。
- 担当範囲
- 広告運用・記事LP制作・広告動画用のモデル撮影・動画クリエイティブ制作

株式会社MEJ様
C COFFEE EQUOL & ISOFLAVONES
「エクオールラテ」という訴求コンセプトを設計。広告運用、記事LP、撮影、動画制作まで支援しました。
- 担当範囲
- 訴求コンセプト設計・広告運用・記事LP制作・広告動画用のモデル撮影・動画クリエイティブ制作

- 最初の画面で、何の商品・どんな場面かを理解できるか。
- 人物の動き、テロップ、商品のどこに目が向くか。
- 次のカットで補う説明を、台本の一行として書き出せるか。
掲載している商品説明・価格・キャンペーンは制作時点の内容です。掲載制作物だけから、配信成果や個別案件の費用を判断することはできません。
公開制作物から、目的と必要素材のつながりを読む
CONCの公開事例では、記事LPで悩みへの共感から商品理解、使用イメージへつなぐ構成と、広告の訴求・編集を見据えたモデル撮影が紹介されています。目的を素材へ落とすときの参考として、使用場面の冒頭3秒・無音抜粋を見ます。実際のブリーフや社内調査を公開・再現するものではありません。
「使用イメージを持てる」を、どんな素材へ落とすか
画面から読み取れる設計:公開文の使用イメージという目的と、手・先端・使用位置が一緒に見える画を対応させて考えられます。この対応は記事上の読み解きで、実際の撮影指示書の引用ではありません。
自分の撮影で決めること:「使い方が分かる」をブリーフへ書くなら、どの動作が必要か、どこまで接写するか、事実確認を誰が行うかまで制作条件へつなぎます。
この素材から効能や肌の変化、購入者の感想は確認できません。自社のブリーフでも、伝えたい認識と、それを裏付けられる情報の範囲を別々に記録することが大切です。
根拠・注釈・権利は制作前に渡す
数字や比較表現には、どの資料のどこを根拠にするかを付けます。「満足度が高い」だけでなく、調査対象、時期、質問、集計方法、掲載可否が確認できるかを整理します。使える根拠がなければ、その表現は未承認として止めます。
注釈は、根拠のない主張を使えるようにするものではありません。必要な条件を読める形で伝えるための情報です。健康・美容など専門的な確認が必要な案件は、商品区分と確認担当を最初に決め、台本・原稿の段階で確認します。
広告用の演出を自然な口コミと混同させないことも重要です。消費者庁は、事業者の表示であることが明瞭かを判断する考え方を示しています。ステルスマーケティングに関するQ&Aを参照し、掲載全体で確認します。出演者、写真、音源、引用文の利用条件も、承認済みか未確認かを分けて記録してください。
商品説明の根拠を整理する際は、広告表現と根拠の確認も使い、確認資料と承認担当を制作前に共有します。
修正依頼は「場所・理由・変更案・優先度」で返す
「もう少しおしゃれに」では、作り手が好みを推測することになります。たとえば「動画の5〜8秒で商品名が読みにくい。アプリの表示と重なるため、位置を上げたい。必須修正」と書けば、目的と作業がそろいます。方法を限定したくないときは、解決したい問題と参考だけを伝え、提案を求めます。
- 場所:秒数、カット番号、記事のエリア名、版番号
- 理由:事実の誤り、ブリーフとの違い、読みづらさなど
- 変更案:差し替える文言、素材、または解決したい状態
- 優先度:公開前必須、改善希望、次回検証
関係者の戻しは窓口でまとめ、相反する指示を解消してから送ります。台本承認後に目的を変える場合は、通常の修正で処理せず、費用と納期への影響を再確認します。承認済み版を残し、変更理由も記録すると次回の制作に活かせます。
未定の部分があっても、目的、対象者、使い道、予算、希望時期があれば相談を始められます。制作を任せたい場合は動画・クリエイティブ制作へ、社内の制作依頼や確認の仕組みを整えたい場合はインハウス運用の支援へご相談ください。
この例で「もっと軽やかに」と戻すなら、トンマナ欄の変更として背景色や余白を相談します。「準備の手間が少ない」を新たな主張にするなら訴求の変更なので、根拠と商品確認からやり直します。見た目の調整と主張の追加を一つの修正に混ぜないことが、承認済み原稿を守る実務上の区切りです。
参考情報・出典
- 消費者庁|ステルスマーケティングに関するQ&A事業者の表示であることの明瞭性。個別表示の適法性を保証する趣旨ではない/確認:2026-10-04
- 宣伝会議|クリエイティブブリーフとは広告の設計図である。戦略要素をつなぐ考え方と、作り手の発想を支えるブリーフの役割。/確認:2026-10-04
- Sunday Park|CONC公開事例公開された制作目的と使用場面素材。実ブリーフは未確認。/確認:2026-10-04