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クリエイティブCM制作の流れと期間|WebCM・テレビCMで発注者が決めること
株式会社Sunday Park / 実務ガイド
CM制作は、目的整理、企画、撮影準備、撮影、編集、仕上げを経て納品します。Webは媒体への入稿・審査、テレビは放送局の考査と送稿まで見据え、公開日から承認期限を逆算しましょう。

CONTENTS / この記事で分かること
記事の全体像を図で確認する
WebCM制作の期間は、作業と承認の両方から決まる
WebCM制作は、目的整理、企画・構成、撮影準備、撮影、編集、仕上げ、納品・入稿確認の順で進めるのが基本です。ただし、必要な期間は完成尺だけでは決まりません。撮影場所、出演者、商品準備、CG、権利、確認する部署の数によって、作業と待ち時間が変わります。
日程を立てるときは「いつ動画が欲しいか」ではなく、広告を出す日や商品を発表する日を確認します。その前に、社内承認、入稿、審査、修正対応、サイト側の公開準備が必要になる場合があります。完成動画の納品日と、広告として配信を始められる日を同じにしないことが大切です。
制作会社へは、変更できない公開日と、できれば守りたい日を分けて伝えます。最短納期だけを求めるより、どの工程をいつまでに決めれば間に合うかを相談してください。この記事のスケジュールは考え方を示す仮定で、標準期間や特定の会社の納期保証ではありません。
WebCMとテレビCMで追加する確認
| 区分 | 制作前に決めること | 完成後に管理すること |
|---|---|---|
| 共通 | 目的・台本・出演・場所・権利・納品版。撮影前の最終確認会(PPM)で実行条件を合意 | 編集方針の承認、音と色の仕上げ、最終検品 |
| WebCM | 広告形式、縦横比、尺、リンク先、入稿担当 | 入稿仕様・広告ポリシーの審査、配信に使う最終ファイル |
| テレビCM | 放送予定局・期間、広告主/素材の考査窓口、局へ渡す形式と搬入期限 | 放送用の原版作成、必要な素材情報の登録、送稿と搬入確認 |
PPMは、企画を実行する前に出演・場所・撮影内容・納品仕様などを関係者で合わせる打ち合わせです。音声の収録・調整・ミックスを行う工程をMAと呼ぶ場合もあります。用語を覚えることより、どこで何を承認するかを揃えることが大切です。
最初に、目的・媒体・責任者・予算を共有する
制作を始める前に、誰に何を伝えるか、どの広告形式で使うか、何の行動や理解を目指すかを整理します。商品資料、ブランドガイド、過去の制作物、遷移先を用意し、すでに決まっていることと提案が必要なことを分けて渡します。
媒体が決まれば、画角、尺、字幕、CTA、必要な展開版を検討できます。Google 広告でも複数の動画広告形式を案内しており、同じYouTube配信でも表示方法や条件は異なります。制作会社と広告担当のどちらが最新の仕様を確かめるかを決め、未確定のまま撮影へ進まないようにします。
発注者側は、全体の決裁者と、商品、ブランド、法務・薬事など必要な確認者を決めます。予算は、制作、出演・権利、媒体費、運用費、追加版で分けます。公開日までに誰がどの資料を出すかを決めると、制作会社だけが待ち続ける状況を避けられます。
最初の打ち合わせには、クリエイティブブリーフの完成例を使い、目的・媒体・根拠・予算・承認者をまとめて渡します。
WORK & INSIGHT
完成した15秒から、承認する工程を逆算する。
実際のテレビCMを見ながら、人物の場面、商品・サービスの情報、最後の画面を分けてみてください。企画段階で決める内容と、撮影後の編集で調整する内容を分けるための実物です。
制作:Tennosuke/担当:キャスティング・撮影・動画制作
制作:Tennosuke/担当:キャスティング・撮影・動画制作
- 見終えた直後に、覚えている場面と言葉を一つずつ書く。
- 人物・商品・サービスの説明に使う時間を区切ってみる。
- 必要な場所・演者・小道具を絵コンテから拾う。
掲載している商品説明・価格・キャンペーンは制作時点の内容です。掲載制作物だけから、配信成果や個別案件の費用を判断することはできません。
企画・絵コンテで、主張と必要な画を承認する
企画では、視聴者へ残したい一つの内容を決めます。構成では、その内容をどの順番で伝えるかを組み立てます。絵コンテでは、カットごとの映像、音声、文字、商品や出演者の動きを具体化します。完成尺を埋めるために画を並べるのではなく、各カットに役割を持たせます。
この段階の承認では、主張の正確さ、説明の順番、ブランドの見え方、使用する商品や人物を確認します。参考動画を使うなら、まねしたい要素と今回の条件では異なる点も共有します。言葉だけでは判断しにくい動きやテンポは、簡単な仮編集や動きの見本が必要かを相談します。
企画を承認した後に、伝える商品や中心となる主張を変えると、撮影や出演の準備にも影響します。承認は後から一切変えられない約束ではありませんが、変更時は費用と日程を再確認する区切りです。社内の重要な確認者には、この段階で目を通してもらいます。
撮影準備では、場所・出演・商品・権利をそろえる
撮影準備では、カットリスト、香盤表、ロケ地、出演者、衣装、小物、機材、商品現物を確定します。香盤表は、誰がいつどこで何を撮るかを並べた進行表です。発注者は商品を送るだけでなく、撮影してよいもの、見せてはいけない情報、正しい使用方法も伝えます。
商品が試作品の場合は、量産品と違う部分や変更予定を共有します。出演者や施設は希望日だけで確保できるとは限らないため、撮影候補日と確定期限を設けます。屋外撮影なら天候による判断、予備日、延期費用、屋内への変更案も確認してください。
出演、音楽、背景素材などの利用条件は、予定する媒体、地域、期間、再編集を含めて整理します。文化庁の契約マニュアルも、収録後の利用予定を具体的に合意する重要性を示しています。撮影が終わってから利用先を広げるより、展開予定を先に伝えるほうが確認の漏れを減らせます。
撮影前に予算を確定する際は、WebCMの制作費と権利条件で出演・音楽・展開版の追加費用を確認します。
撮影当日は、何をその場で決めるかを明確にする
撮影当日の発注者は、商品やブランドに関する確認を中心に担います。パッケージの向き、使用量や手順、見せる部品、衣装や所作など、後から修正しにくい点を確認します。すべてのカットを好みで変えるのではなく、承認した企画を実現できているかを基準に見ます。
立会者が即決できる範囲と、持ち帰りが必要な事項を決めてください。撮影時間の中で確認者へ連絡がつかないと、必要な画を撮れない場合があります。重要な判断は事前に済ませ、当日は予期しない条件への対応を中心にします。
予定に余裕があれば、商品単体、手元、動作の前後、字幕を置ける余白など、後の編集に使う素材を確認します。ただし、現場で思いついた別企画の撮影を無制限に追加すると、予定していたカットを圧迫します。追加したい場合は、優先順位、時間、費用への影響を責任者と相談します。
編集初稿は、まず構成と内容を確認する
初稿では、必要な話が順に伝わるか、商品の見せ方が正しいか、長さや間に無理がないかを確認します。仮の音楽や仮ナレーションが使われることもあるため、未完成の要素をあらかじめ説明してもらいます。色や細かな効果の完成度だけに集中せず、大きな内容の判断を先に済ませます。
修正は、該当する時刻、問題、変更したい内容、理由をまとめて返します。「ここが違う」だけでなく、正しい商品情報や承認済みの資料を添えると判断できます。複数部署の意見は、発注者側で矛盾を解消してから送ります。古い版へのコメントと新しい版へのコメントが混ざらないよう、版名もそろえます。
構成が固まったら、色、音、字幕、注記、ロゴなどを仕上げます。ナレーションの収録前に原稿を確定し、社名、専門語、数字の読み方を指定します。字幕は自動生成で作る場合でも、内容とタイミングを確認してください。書き出し後に文字が崩れたり音量が変わったりしていないかも点検します。
架空の8週間計画:公開日から承認の区切りを戻す
以下は、一拠点の実写撮影を含み、複数部署の確認があるWebCMの架空スケジュールです。業界の平均やSunday Parkの標準納期ではありません。公開まで8週間あると仮定し、必要な工程を逆算する練習として見てください。
この案でも、出演者の確保や審査の状況によっては調整が必要です。「第8週を空けたから必ず間に合う」という保証ではありません。変更できない日程と、遅れやすい工程を共有し、実際の案件条件で各期間を見積もります。
実在会社の期間案内は、案件条件へ置き換える
Crevoの公式FAQでは、アニメーション・実写とも約1〜2か月を目安としています。一方、JPCのWeb動画制作では、撮影そのものは1〜3日でも、ロケハンなどの準備を含めた撮影工程は3〜4週間と案内しています。いずれも各社の説明で、全CMに共通する標準期間や今回の納期保証ではありません。
見積もり時は、工程の期間を単純に足さず、並行できる作業と前工程が終わるまで始められない作業を分けます。承認日、出演や場所の確保日、商品到着日が決まらなければ、短い尺でも開始日を確定できません。
| 週・工程 | 完了する成果物 | 先に必要な条件 | 承認者・期限の例 |
|---|---|---|---|
| 第1週|要件 | 目的・版数・媒体・予算の依頼書 | 公開日と配信担当の確定 | 広告責任者/週末 |
| 第2週|企画 | 台本・絵コンテ・概算 | 商品資料と根拠、主張の合意 | 商品+ブランド責任者/週末 |
| 第3週|準備・PPM | 撮影進行、商品現物、出演/場所/権利、詳細見積 | 台本承認。未確定事項は担当と判断日を記録 | 決裁者+撮影立会者/撮影前 |
| 第4週|撮影 | 必須カットと現場の商品確認記録 | 出演・場所・現物・許可が揃う | 立会者/当日 |
| 第5週|初稿 | 構成と事実を確認した仮編集 | 使える撮影素材。未完成の音・色を明記 | 発注側窓口が意見を一本化/週末 |
| 第6週|仕上げ | 確定原稿の音声、色、字幕、追加版 | 構成承認と読み方の指定 | 商品+ブランド責任者/週末 |
| 第7週|納品・入稿 | 最終ファイル、権利一覧、入稿記録 | 全版の検品とリンク先の準備 | 制作責任者+入稿担当/媒体期限前 |
| 第8週|確認・公開 | 差し戻し対応と配信開始確認 | 媒体審査通過。公開余白で通過を保証しない | 広告責任者/開始日 |
遅れたときは、削る作業より残す判断を先に決める
企画承認が遅れた分を、そのまま撮影準備と編集から削ると、確認不足や素材不足につながります。遅れた理由と、次に動かせる日程を確認し、公開日を変える、納品版を絞る、撮影方法を変えるなどの案を検討します。完成尺を短くするだけで作業が同じ割合で減るとは限りません。
例えば架空の8週間計画で商品現物が第3週に届かない場合は、実物が必要な撮影をいつ行えるかが重要です。仮商品で撮るなら、発売品との違いを後から修正できるか、追加撮影が必要かを確認します。商品の正確さを犠牲にして期日だけを守る案を、当然の選択肢にしないでください。
変更を決めたら、理由、変更内容、新しい日程、追加費用、確認者を書面に残します。関係者が口頭で別々の前提を持ったまま進むと、納品時の判断が食い違います。遅れを責めるためではなく、次に何を確定すれば進むかを見えるようにすることが大切です。
遅延を見つけた日の変更記録例
架空例:第3週末の現物到着が1週間遅れると分かった場合、商品接写を含む第4週撮影はそのまま確定できません。「到着後の撮影へ変更し公開日を再調整」「許可済み既存の商品素材で成立する台本へ変更」の二案を作り、追加費用・伝えられなくなる内容・承認期限を比べます。出演日や利用許諾が確保できると確認する前に、撮影だけ1週間後へ動かす決定はしません。
納品・入稿・公開は、それぞれ別の確認工程にする
納品時は、各版のファイル、尺、縦横比、字幕、音声、商品名、価格や条件、リンク先とのつながりを確認します。最終版の名前と保管先を決め、仮版を誤って使わないようにします。字幕やアクセシビリティに必要なデータも、発注時に合意したものがそろっているか確認します。
入稿では、媒体の最新仕様とポリシー、広告文やCTA、遷移先を担当者が確かめます。動画の完成や制作側の検品は、媒体で必ず承認される保証ではありません。修正が必要になった場合の窓口と、どの範囲の修正が契約に含まれるかを決めておきます。
テレビへ出す場合は、考査と送稿を担当別に追加する
テレビCMは、表現内容の考査と、ファイルを局へ届ける送稿を分けて管理します。BSフジのCM出稿ガイドにも考査と素材搬入の案内があります。撮影前に放送予定局・広告会社へ、必要資料、確認時点、搬入期限を聞いて工程表へ記入してください。Web審査済みであることからテレビでも使えるとは判断できません。
広告制作プロセスマネジメントハンドブックは、企画・制作・送稿を分け、初号納品後の送稿業務を誰が担うか事前に合意する考え方を示しています。放送用原版、素材情報の登録、アップロード・複製まで、委託範囲を決めます。局別の受入形式は民放連のテレビCM素材搬入基準・受入リストと放送先の現行案内を照合します。
| 作業 | 依存する情報 | 決めておく担当・期限 |
|---|---|---|
| 考査相談と資料準備 | 広告主・商品・表現根拠・台本・絵コンテ | 広告会社/局窓口:__/撮影前確認日:__ |
| 放送用原版・素材情報 | 承認済み最終映像、CMコード、局別搬入形式 | 原版作成担当:__/検品者:__/期限:__ |
| 送稿と搬入確認 | 媒体計画、素材割当、局別搬入期限 | 送稿責任者:__/受付確認者:__/期限:__ |
制作期間を相談するときに用意するもの
日程を相談する際は、公開日、用途と広告形式、商品資料、必要な版数、撮影候補日、出演や場所の条件、確認者の予定を渡します。未定のものには決める担当と期限を置いてください。「なるべく早く」より「この発表日に使いたい。その前にこの部署の承認が必要」と伝えるほうが現実的な計画を立てられます。
制作会社には、最短の案に加えて、どの前提が崩れると日程が変わるかを説明してもらいます。余裕が必要な工程を明確にすれば、社内でも承認や資料準備の優先度を決めやすくなります。無理な短縮が必要なら、品質、費用、利用範囲への影響を比べて判断します。
Sunday Parkの制作サービスから相談する場合も、希望するWebCMの内容と公開日を伝え、撮影・演出・編集・権利を含む対応体制を確認してください。動画を作る時間だけでなく、発注者が決める時間を確保することが、制作を進めるための基本です。記入用ファイル
記入例と空欄ファイルをダウンロードして、自社用に書き換えてください。HTMLはブラウザー等、CSVは表計算ソフトで使えます。
参考情報・出典
- Google 広告:動画広告フォーマットの概要インストリーム・バンパー・Shorts等で表示方法と尺の要件が異なる/確認:2026-10-04
- 文化庁:実演を依頼するときの契約実演・収録・利用条件を具体的に合意し、作品中の他者の著作物も確認するという契約上の留意点/確認:2026-10-04
- W3C WAI:Captions/Subtitles字幕は発話と理解に必要な非発話音をテキストで伝える。自動字幕は正確性の確認・修正が必要/確認:2026-10-04
- W3C WAI:Planning Audio and Video Media映像の利用者と内容に応じて字幕・説明等を計画し、発注要件や役割分担へ含める/確認:2026-10-04
- Sunday Park:サービス一覧クリエイティブ制作の相談窓口。WebCM・企業映像の個別条件は確認が必要/確認:2026-10-04
- Crevo|公式FAQアニメーション・実写とも約1〜2か月という同社の目安/確認:2026-10-04
- JPC|Web動画制作の流れ撮影1〜3日、ロケハン等準備込み3〜4週間という同社目安/確認:2026-10-04
- BSフジ|CM出稿ガイドCM考査・素材搬入の確認先/確認:2026-10-04
- 日本民間放送連盟|テレビCM現行素材搬入基準と各社受入可能素材の公式確認先/確認:2026-10-04
- 広告制作プロセスマネジメントハンドブックpp.13,17,20-22の企画/制作/送稿の分担、PPMと納品仕様の合意。関係ページの抽出本文を確認、PDF画像取得は失敗/確認:2026-10-04