MODEL & SHOOTING

撮影・クリエイティブ

UGC風動画広告の制作・撮影ポイント|モデル起用から広告表示・利用条件まで

株式会社Sunday Park / 実務ガイド

UGC風動画広告を撮影するときは、「人物が話す」「商品を見せる」「使う動作を見せる」を分けて用意すると、編集で説明を組み立てやすくなります。自然な生活感を残しながら、商品の事実と広告であることを明確にするのが基本です。実際の撮影素材の見方と、現場へ持ち込める20秒台本・必要カットリストを紹介します。

CONC リンクルインジェクションの商品画像
株式会社ユーグレナ様CONC リンクルインジェクション
C COFFEE EQUOL & ISOFLAVONESの商品画像
株式会社MEJ様C COFFEE
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CONTENTS / この記事で分かること
記事の全体像を図で確認する
自然さを設計する・使う場面を撮る・伝わる形に整える台本の場面と話す内容と広告表示、商品を持つ人物をスマートフォンで撮る様子、字幕と素材の編集タイムライン。説明用の概念図。01 / SCRIPT撮る前の台本場面と動作話す内容AD広告の表示自然さを設計する02 / SHOOT生活感・光・音使う場面を撮る03 / EDIT使い方素材を選ぶ字幕を整える表示を確認伝わる形に整える自然さを設計する・使う場面を撮る・伝わる形に整える台本の場面と話す内容と広告表示、商品を持つ人物をスマートフォンで撮る様子、字幕と素材の編集タイムライン。説明用の概念図。01 / SCRIPT自然さを設計する撮る前の台本場面と動作話す内容AD広告の表示02 / SHOOT使う場面を撮る生活感・光・音03 / EDIT伝わる形に整える使い方素材を選ぶ字幕を整える表示を確認
台本・スマートフォン撮影・編集画面を描き分けた制作工程の概念図です。実際の広告成果や商品体験を示すものではありません。説明用の概念図

UGCと、企業が作るUGC風広告の違い

UGCは、ユーザーが作成するコンテンツを指します。企業による制作物の話と区別するため、この記事では、企業の企画や依頼で作る生活感のある動画広告を「UGC風広告」と呼びます。

素材の成り立ちを分けて考える
種類どのような内容か広告で使う前の確認
利用者による自主的な投稿本人が自分の意思で投稿した内容投稿者・権利者の許可、利用条件、転載時の文脈
依頼したクリエイターの投稿企業との関係のもとで制作・投稿する内容依頼関係の表示、投稿・広告利用それぞれの許可
モデルが出演するUGC風広告企業が設計し、出演者が商品紹介や実演を行う広告広告表示、台本の事実確認、出演・素材の使用条件

自然な話し方を目指すことと、実際の購入者の口コミに見せかけることは別です。モデルの実演を、本人の購入歴や使用経験があるかのように見せないようにします。「使い続けて変わった」など、確認できない経験や結果を台本に足すことも避けます。

本当に使った人の感想がある場合でも、それだけで一般的な効果を裏付けられるとは限りません。消費者庁の表示に関するQ&AのQ15は、体験談等を効果・性能の根拠とする際に、統計的な客観性が必要と説明しています。撮影前に、何を事実として伝えられるかを確認しましょう。

最初に決めるのは、見た目より伝える内容

生活感のある部屋でスマートフォンを構えれば、それだけで商品の良さが伝わるわけではありません。撮影前に、次の順番で整理します。

  1. 誰の、どんな場面か:見る人が想像できる生活場面を決めます
  2. 一番伝えたいことは何か:便利さ、使い方、選ぶときの疑問など、一つの軸を置きます
  3. 何を見せれば伝わるか:話すだけでなく、手元、商品、動作を対応させます
  4. 見た後に何をしてほしいか:商品詳細を見る、使い方を確認するなど、遷移先と合わせます

「手に収まる大きさ」を伝えるなら、人物の説明だけでなく、指で隠れない持ち方の商品カットが要ります。「使い方」なら、動作の開始から終了まで見える手元が必要です。編集で足せる文字と、撮り直さなければ足せない画を先に分けましょう。

冒頭の作り方や構成全体は、ショート動画広告の構成も参考にしてください。ここでは、その構成を編集できるだけの素材をどう撮るかを考えます。

編集の前に、必要な場面を撮る。

広告動画に使用することを前提に撮影した、CONCとC COFFEEのモデル素材です。完成動画と素材を分けて見ると、演者だけでなく、場所・表情・動作を発注時に決める意味が分かります。

株式会社ユーグレナ様

CONC リンクルインジェクション

広告運用と、記事LP・モデル撮影・動画制作を支援。制作物をまとめて確認できる支援事例です。

担当範囲
広告運用・記事LP制作・広告動画用のモデル撮影・動画クリエイティブ制作
制作物・担当範囲を詳しく見る ↗
CONC リンクルインジェクション モデル撮影素材の静止画
広告動画用のモデル撮影素材/3秒・音声なし

株式会社MEJ様

C COFFEE EQUOL & ISOFLAVONES

「エクオールラテ」という訴求コンセプトを設計。広告運用、記事LP、撮影、動画制作まで支援しました。

担当範囲
訴求コンセプト設計・広告運用・記事LP制作・広告動画用のモデル撮影・動画クリエイティブ制作
制作物・担当範囲を詳しく見る ↗
C COFFEE EQUOL & ISOFLAVONES モデル撮影素材の静止画
広告動画用のモデル撮影素材/3秒・音声なし
  1. 商品の説明に必要な、表情・手元・動作を具体化する。
  2. 縦型動画と記事LPの両方で使う場合は、構図の余白を確認する。
  3. 納品するカットと、その使用媒体・期間を依頼条件に残す。

掲載している商品説明・価格・キャンペーンは制作時点の内容です。掲載制作物だけから、配信成果や個別案件の費用を判断することはできません。

モデルと台本を、撮る内容に合わせる

モデルを選ぶときは、外見の印象に加えて、自然に話せるか、商品を扱えるか、必要な動作を無理なく行えるかを確認します。写真の撮影経験と、カメラに向かって話す経験は、別の確認項目です。

台本は、一言一句を暗記してもらう形だけにせず、必ず伝える事実、実演する動作、避ける表現を分けて共有すると、話し方を調整しやすくなります。ただし、自由な話し方にした結果、根拠のない効果や体験談が加わらないよう、撮影時と編集時に内容を確認します。

  • 商品の名称、サイズ、手順、条件などの事実は正確に保つ
  • 本人が経験していないことを、一人称の体験談として話させない
  • 誤解を招く言い切りや、確認できない比較・効果を加えない
  • 実際に使用する動作と、演出上の表情を区別して指示する
  • モデルに依頼する行為、顔出し、衣装、使用先を事前に共有する

商品説明の担当者や法務確認が必要な担当者には、完成後だけでなく台本段階で確認してもらいます。撮影後に台詞が使えないと分かると、映像の修正だけでは対応できない場合があります。

実写素材で見る、人物・商品・手元の撮り分け

Sunday Parkのユーグレナ様 CONCの公開事例には、広告動画用のモデル撮影が掲載されています。ここでは公開済みの冒頭3秒・無音素材を、構図の参考として見ます。実際の利用者投稿、購入体験、肌の変化や広告成果を示すものではありません。

商品を持つカット:顔と商品を同じ画面で読ませる

CONC公開事例・冒頭3秒/無音。室内に座る人物が、胸の前で赤い箱と細長い容器を持ち、途中で手をカメラ側へ近づけています。

画面から読み取れる設計:顔を入れたまま商品も提示でき、人物紹介から商品説明へ接続する素材として使う考え方ができます。これは観察に基づく編集上の仮説です。

自分の撮影で決めること:商品名の面をカメラへ向けるか、手で隠さない指の位置はどこか、顔と商品を同時に撮るかを決めます。接写だけでは持った大きさが分かりにくいときに、この距離のカットを足します。

使用動作のカット:手と先端の接点を見せる

CONC公開事例・冒頭3秒/無音。顔の接写で、画面右側の手が赤い容器を持ち、先端を目の横付近へ近づけたり離したりしています。

画面から読み取れる設計:使用位置が大きく映る一方、手が画面の広い部分を占めます。接点の分かりやすさと、手による遮りの両方を点検できる素材です。

自分の撮影で決めること:必要なのは顔全体か、先端と使用位置かを決めます。説明したい動作の瞬間に手が対象を隠すなら、持つ手やカメラ位置を変えて別テイクを撮ります。

この2素材を撮る目的は異なります。商品を知ってもらう画と、扱い方を確かめる画を一つの長回しで済ませず、編集に必要な距離で撮り分ける判断に使えます。音声収録や完成台本は、この無音抜粋からは判断しません。

UGC風に撮るときの5つの確認点

1. 掲載面に合う構図を用意する

縦型で使うなら、縦の画面で人物と商品が伝わる構図にします。字幕や画面上のボタンが重なる場所も考え、重要な情報を端に寄せ過ぎないようにします。具体的な入稿仕様は、配信時点の各媒体の案内で確認してください。

2. 声が聞き取れる状態を優先する

生活感を残すことと、聞き取りづらい音を残すことは違います。空調や交通音を確認し、必要ならマイクを使います。撮影の最初に短いテストを再生して、声と周囲の音のバランスを確認します。

3. 光とカメラは、見せたいものから選ぶ

スマートフォンや自然光は選択肢ですが、一眼カメラや照明を使ってはいけないわけではありません。商品が暗くて分からなければ光を補い、長い説明や細かい操作では固定撮影も使います。手ブレは自然さの必須条件ではなく、見づらければ抑えます。

4. 話すカットと、商品を見せるカットを分けて撮る

人物の説明に加え、手元、商品全体、使用前の準備、使っている動作をそろえます。言い間違いを別のカットで隠すためではなく、説明と画を対応させるための素材です。編集で意味が変わらないように使います。

5. 編集のための前後を残す

動作の途中から録画したり、言い終わりと同時に切ったりすると、編集でつなぎにくくなります。動作の始まりと終わりまで記録し、必要な箇所を切り出せるようにします。商品名や訴求ごとにファイルを整理すると、次の制作にも引き継ぎやすくなります。

TikTokの広告クリエイティブガイドも、媒体に合う縦型の表現、人物や会話、字幕、複数案のテストを案内しています。自然さは表現の選択肢であり、特定の機材や見た目だけで成果が保証されるものではありません。

完成例:20秒広告の台本を、6つの撮影カットへ分ける

架空の設定:美容液「Serum A」、30mL、単品3,300円(税込)、ポンプ式容器。自宅の洗面台で、容器と使い方を確かめて選びたい人を想定します。商品名・仕様・価格・場面は説明用で、実在商品の効能、検証結果、顧客レビューを示しません。送料や購入条件は実制作時に商品ページと照合します。

制作するのは企業アカウント用の20秒実演広告です。本人投稿は依頼しない仮設定で、顔出し・広告・商品ページでの利用先と期間は契約前に合意します。

20秒台本と撮影当日の完成カットリスト
カット/編集尺動作と構図台詞・字幕その場で確認すること
C01/0〜3秒洗面台の前で容器を見る。腰上の固定画「容器と使い方、先に見てみませんか」本人の実体験を語らず問いかけ。広告表示を読める位置に置く
C02/3〜6秒容器を胸の前で保持。正面と斜めを別テイク「Serum A、30mLのポンプ式です」指で商品名や容量を隠さない。反射・ピントを再生確認
C03/6〜11秒手のひらへ出す操作を斜め上から撮る「ポンプの操作を、手元で確認」操作の前後を切らず収録。使用量の目安は現物の説明に合わせる
C04/11〜15秒手のひらの液と容器を寄りで撮る字幕「中身の見た目」色と光を維持。効果や肌の変化を示す比較へ加工しない
C05/15〜18秒容器を洗面台へ戻す引きの画「容量・使い方・購入条件も確認」背景の小物は付属品と誤認させない
C06/18〜20秒商品単体を固定し案内文の余白を取る「詳しくは商品ページへ」商品名とCTAを確認。架空価格を実在商品の条件として扱わない

同じ商品でも、人物・容器・操作では画角を変える

C01・C02|人物と商品SERUM A30mL人物と商品を離しすぎない

C01・C02|人物と商品

表情と商品名を同じ画面に収める

C02|容器の確認SERUM A30mL商品名・容量を同じ画面に

C02|容器の確認

斜め撮影だけでなく、ラベルが読める正面も撮る

C03|手元SERUM A30mL手元の接点を隠さない

C03|手元

接点を隠さず動作の前後を収録

架空美容液の撮影・構成指示を可視化したオリジナル図。実際の効能や使用結果を示す画像ではありません。

秒数はこの企画の編集尺です。撮影は台本の秒数だけで止めず、動作の前後を残します。C02〜C05は説明音声と別に撮ると、手元が分かるテイクを選べます。撮影順は洗面台全体→商品保持→手元のように機材配置が近いカットをまとめ、各ファイルへC番号を付けます。

撤収前に「使える素材があるか」を再生で確かめる

  • 必須カットC01〜C06の採用候補ファイルを一つずつ指名する
  • 声のあるテイクはヘッドホンで確認し、空調音・音割れ・台詞抜けを確認する
  • 手元は停止画でも、商品名・持ち方・接点を確認する
  • 冒頭差分が必要ならC01だけ別案を追加し、共通本編の有無も確認する
  • 撮り直し理由と担当者を記録し、撮れたつもりのまま撤収しない

UGC風動画広告の撮影台本・カットリストをダウンロードする(記入用HTML)

広告であることが、見た人に分かる表示にする

消費者庁のステルスマーケティングに関するQ&Aでは、広告主が内容の決定に関与した表示について、広告であることを明瞭にする必要があると説明しています。動画の冒頭だけの表示では見逃される場合があり、動画全体を通して明瞭にすることが望ましいとされています。

制作の確認項目としては、次の点を押さえます。

  • 広告・PR等の表示を、小さ過ぎる文字や見えにくい色にしない
  • 字幕、背景、媒体の画面表示と重なって読めなくならないか確認する
  • 短縮版、切り抜き版、無音視聴でも、広告という文脈が失われないか確認する
  • 広告からLPへ転載するときも、出演者を一般の購入者や第三者の推薦者と誤認させない

媒体が表示する広告ラベルや投稿用の設定も含め、視聴者に実際にどう見えるかで確認します。表示を付ければ、内容の誇張や架空の体験談まで許されるわけではありません。商品分野ごとの表現規制も別に確認が必要です。

詳しくはステマ規制の基本、健康食品・化粧品などの場合は薬機法・景表法の基本もご覧ください。具体的な適法性は、表示全体と個別事情を踏まえて法務担当者や専門家に確認します。

出演、投稿、広告での再利用を分けて確認する

モデルが撮影に参加すること、本人のアカウントに投稿すること、その投稿を広告として配信することは、それぞれ別の確認事項です。撮影前に、予定する使い方をまとめて共有します。

UGC風素材の利用条件を整理するチェック項目
項目確認する内容
使用先媒体・アカウント・サイト、広告配信と通常投稿の区別
使用期間開始・終了、延長の手続き、掲載終了の担当
利用の範囲地域、商品・ブランド、第三者への素材提供
編集・再利用切り抜き、字幕、静止画化、LPへの転載、別広告への展開
投稿者の協力本人投稿の有無、広告用の承認、追加対応の範囲
素材の権利出演者、撮影者、音楽、写真、背景等に必要な許可

たとえば、TikTokのSpark Adsでは、他のクリエイターの投稿を広告として利用する際に、そのクリエイターの許可が必要です。媒体上の承認と、撮影契約上の媒体・期間等の条件が一致しているかも確認します。

日本モデルエージェンシー協会のガイドラインも、肖像のWeb・SNS利用等を整理する参考になります。個々の契約の代わりになるものではないため、無期限・全媒体・二次利用自由といった条件を、確認せずに想定しないようにしましょう。

公開後は、どの表現が伝わったかを確認する

UGC風にすれば必ずCPAが下がる、という一律の答えはありません。商品、訴求、視聴者、配信面、遷移先によって結果は変わります。事前に検証したい違いを決めておくと、撮影で何を追加するかも判断しやすくなります。

たとえば、同じ商品について「人物の説明から入る案」と「使う動作から入る案」を用意します。まずは伝える内容をそろえ、冒頭表現の違いを比べる、という設計です。ただし、通常配信の比較では配信量や視聴者が同じにならないことがあるため、数字の差だけで原因を断定しないようにします。

  • 視聴が続かないなら、冒頭の画、音、説明の分かりやすさを確認する
  • 見られているのにクリックされないなら、商品や次の行動が伝わっているか確認する
  • クリック後につながらないなら、広告とLPの説明・条件が一致しているか確認する

一つの指標を上げるために、動画の内容を誇張するのは逆効果です。検証結果をもとに、伝わりづらかった情報を補う素材を追加する、という順番で改善します。

よくある質問

スマートフォンでなければUGC風になりませんか?

そのような決まりはありません。話し方、場面、構図、編集を含めて表現を設計します。商品の見え方や音が不十分なら、照明、固定機材、マイクなどを使います。

モデル出演の動画を「お客様の声」として使えますか?

モデルの実演や台本を、実在する顧客の体験談として扱わないようにします。依頼した投稿を転載する場合も、依頼関係や内容の正確さを保ち、誤認を招かない表示を確認します。

UGC風広告と、きれいなLP写真を同時に撮れますか?

撮影内容と体制によります。広告の動作・音声と、LPの構図・光・仕上げを分けて計画し、どちらの必須カットも確保します。

参考情報・出典

株式会社Sunday Park

広告運用、ショート動画・記事LPの制作、モデル撮影、インハウス化支援を行っています。

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